<年代別>
■1970年 ■1971年 ■1972年 ■1973年 ■1974年 ■1975年 ■1976年
■1977年 ■1978年 ■1979年
<階級別>
■フライ級 ■バンタム級 ■フェザー級 ■ライト級 ■ウェルター級 ■ミドル級
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▼1978年の出来事 (2.15更新)
【政治】△日中友好平和条約(8月)△第1次大平内閣(12月)
【社会】△過激派、成田空港に侵入し管制塔など破壊。開港大幅に遅れる(1月)△成田空港開港(5月)
△宮城沖で大地震、死者28人(6月)
【文化】△ガルブレイス『不確実性の時代』△ピンクレディー現象△流行語「空白の1日」「窓際族」
▼1978年のボクシング界<国内>
【1月】
■エスパダス、ワンサイドで4度目の防衛(1/2 東京)
WBA世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン、グティ・エスパダスが挑戦者同級4位、触沢公男を7RTKOで破り、4度目の防衛に成功した。初回から王者の左フックでグラリときた触沢は2Rにも左を受けて一瞬しゃがんでダウンしかける。4Rには右フックで触沢は一回転してダウン。一方的になった試合は挑戦者が7Rに左目上をカットした為ストップされた。戦前から目を傷めていた触沢は2Rに網膜剥離を起こし、試合後引退を表明している。
■小熊、カントに惜敗(1/4 郡山)
WBC世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン、ミゲール・カントが挑戦者同級3位、小熊正二に2−1の判定勝ちで11度目の防衛に成功した。3年前の雪辱に燃える小熊はスタートから積極的にしかけ攻勢を取った。カントはサウスポーの挑戦者に対していきなりの右で応戦。9回にラッシュしてペースを握った小熊の判定勝も見えてきたが、カントも14、15Rと反撃して微妙な展開となった。採点は147−146、147−145(ともにカント)、148−145(小熊)のスプリットでカントに挙がった。判定が告げられると、リング上には空き缶やプログラムが投げ込まれる混乱となった。
■ゴメス、小林をKO!(1/19 北九州)
WBC世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ウィルフレド・ゴメスが挑戦者同級1位、ロイヤル小林を3RKOで破り、2度目の防衛に成功した。
試合前から絶好調を伝えられた挑戦者は、初回から積極的に打って出る。ゴメスは足を使った巧みなアウトボクシングで小林のボディに左右フックを連打、スリリングな打ち合いとなった。そして迎えた第3R、小林は王者をコーナーに追い詰め左を振るいながら前進、そこへゴメスの芸術的な左がカウンターとなって決まった。前のめりにダウンする挑戦者、勝負はここで決まっていた。小林はよく立ち上がったが、2度のダウンを追加されて試合は終わった。
天才王者ゴメスの放った鮮やかなカウンターが忘れられない一戦だった。
■クォーリー、KO勝ち(1/26 東京)
三迫ジムの輸入ボクサー、WBC世界Jウェルター級2位クォーリー・フジが、デビュー以来7連続KOの新鋭杉谷実から計5度のダウンを奪い、3RKO勝ち、キャリアの違いを見せつけた。クォーリーはバッファロー鈴木、古山戦に続き、来日3連続KO勝ちとなった。
■具志堅、バルガスをKO(1/29 名古屋)
WBA世界Jフライ級タイトルマッチはチャンピオン具志堅用高が挑戦者同級8位アナセト・バルガス14RKOで破り、4度目の防衛に成功した。中盤から具志堅の一方的な試合となったが、この日はパンチに切れがなく挑戦者の粘りもあって、メッタ打ちにしながらもなかなか倒しきれない展開が続いた。11R、具志堅はボディーを集中攻撃して2度のスタンディング・カウントを取り、13Rにもロープ・ダウンを追加。続く14R、既に戦意喪失気味の挑戦者は具志堅の連打でついにキャンバスに沈んだ。
【2月】
■笠原、グラスジョーに泣く(2/1 東京)
WBA世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン洪秀煥が挑戦者同級9位の笠原優に判定勝ちで初防衛に成功した。笠原は2Rに洪のワンツーでダウン。3、4Rと挽回した笠原だが5R、左フックをカウンターされて再びダウン。中盤に猛反撃してペースを掴んだかに見えたが、9Rに1度、10Rにも2度倒される。笠原は最後まで諦めず、14Rには洪を棒立ちにさせるなど果敢な追い上げを見せたが、都合5度のダウンが響いて健闘空しく敗れ去った。
■昭和52年度全日本新人王決定(2/22)
●J・フライ級=伊波政春●フライ級=須賀伸治●バンタム級=栄光倉一仁●J・フェザー級=平田悟●フェザー級=夏山嘉徳●J・ライト級=堀内敬三●ライト級=淵脇常弘●J・ウェルター級=高島文久●ウェルター級=中尾和美●ミドル級=五島和生
【3月】
■ホープ中島、KO負け(3/7 東京)
フライ級のホープ、中島成雄は元世界王者のバーナベ・ビラカンポと10回戦を行い、4RKO負けを喫した。ビラカンポはボディブローで3Rに1度、4Rに3度のダウンを奪い中島をKO。ビラカンポを喰って一気に世界挑戦をもくろんでいた中島陣営にとっては手痛い初黒星となった。
■根本、世界7位を破る(3/23 東京)
世界フェザー級7位で不敗(47勝31KO1分)のエクトル・コルテスに日本同級王者スパイダー根本が挑んだ10回戦は、コルテスの強打を巧くかわした根本が9Rにスリップ気味のダウンを奪う幸運も手伝って僅差の判定勝ち、世界ランキング入りが確実となった。
【4月】
■KOスター対決、用階が制す(4/11 東京)
ともに7連続KOを継続中の強打者同士が激突した日本ライト級タイトルマッチはチャンピオン用階政弘が挑戦者同級1位高橋仁を2R、3度キャンバスに沈めてKO勝ち。連続KOを8と伸ばすとともに2度目の防衛に成功した。両者は76年6月にも対戦し、この時は高橋が判定勝ちしている。
■カント、3たび小熊を退ける(4/18 東京)
WBC世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン、ミゲール・カントが挑戦者同級2位、小熊正二に3−0の判定勝ちで12度目の防衛に成功した。小熊は6Rに左ストレートを強打し、8Rには左右ボディブローで攻勢を取るなど中盤まではポイントをリード。しかし、9Rに右目上をカットし、カントの左フック、右ストレートに手こずり始める。13Rにカントは多彩な左から右ストレートを集中して決定的なポイントを奪った。
■ロイヤル、OPBF王座奪取(4/27 東京)
フェザー級で再起したロイヤル小林はOPBFフェザー級タイトルに挑戦、王者(世界1位)黄福寿に10RKO勝ちでタイトルを奪取。小林は4Rにダウンを奪い、その後も攻勢を取ると黄は10Rに戦意を喪失。見かねたコーナーからタオルが投入された。
■ホープ亀田、鮮やかな戴冠(4/28 東京)
日本ウェルター級タイトルマッチは挑戦者亀田昭雄がベテラン王者辻本章次に5RKO勝ちし、プロ転向後7連続KOで新チャンピオンとなった。2Rに左右連打から左ストレートでダウンを奪った亀田は3、4Rと王者の抵抗にあったが、5Rに2度のダウンを奪い鮮やかにフィニッシュした。
【5月】
■具志堅、リオスをKOで返り討ち(5/7 広島)
WBA世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン具志堅用高が挑戦者同級1位ハイメ・リオスを13RKOで破り、5度目の防衛に成功した。トリッキーで目まぐるしく動き回る挑戦者に対し、具志堅は4Rからボディを攻撃。動きの落ちたリオスは7R、具志堅の右フックを受け、よろよろとダウンを喫する。その後、リオスも細かくしつこいパンチで応戦し、具志堅の両目が大きく腫れあがった。13R、具志堅は右をカウンターしてラッシュ。コーナーに詰まり防戦一方となった挑戦者を見てレフェリーが試合を止めた。
【6月】
■瀬川、悪夢の逆転KO負け!(6/6 東京)
オリンピック選手からプロ入り3連続KOのホープ、日本フェザー級7位瀬川幸雄が日本Jライト級9位国重講司に10R逆転KO負けを喫する番狂わせが起きた。国重はこの日まで13勝16敗1分と負け越し、試合は予想通り瀬川のワンサイドとなった。サンドバッグ状態の国重はダウンしないのが不思議なほどだった。だが、ラストラウンド、国重が連打で猛反撃に出て痛烈なダウンを奪う。瀬川はロープにしがみついて必死に立とうともがいたが、残りあと3秒でカウントアウトされた。
■コング斉藤、KO負け(6/19 東京)
8連続KOで話題を呼んだヘビー級のコング斉藤は2階級下の日本ミドル級4位長岡俊彦に2RKO負け。結局は4回戦レベルの実力を暴露してしまい、騒がしかったマスコミのコング報道もピタリと止んでしまった。
■石松、判定負け(6/20 東京)
センサクに敗れて以来、1年2ヶ月ぶりの再起戦を行なったWBC元世界ライト級王者のガッツ石松は、日本ウェルター級3位新井容日に終始生彩を欠くボクシングで判定負け。試合後には「オソマツッ!」の罵声も飛んだ。
■日韓ホープ対決はドロー(6/30 東京)
10戦全勝(7KO)の日本バンタム級1位村田英次郎と同じく10戦全勝(2KO)の韓国同級王者朴仁奎の10回戦はダウン応酬の白熱戦の末、引き分け。初回にダウンを奪った村田だが、3Rには逆に朴に倒される。8Rに朴はホールディングで減点、村田にはややラッキーな引分けだった。
【7月】
■笠原、鄭にKO負け(7/22 釜山)
東洋・太平洋Jフェザー級チャンピオン、鄭巡鉉に日本王者の笠原優が挑んだタイトルマッチ12回戦は釜山で行なわれ、鄭が4Rにダウンを奪った後、5Rにも2度のダウンを奪いKO勝ち。4月にリック・キハノから奪ったタイトルの初防衛に成功した。
【8月】
■小林、際どい判定で世界への切符つかむ(8/6 東京)東洋・太平洋フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ロイヤル小林が日本王者のスパイダー根本に判定勝ちで初防衛に成功するとともに10月以降に日本で予定されるペドロサのWBA王座への挑戦切符を手にした。根本の粘り強い接近戦に小林は大苦戦。根本は最終回、プッシングで手痛い減点があり、これが判定にも大きく影響した。根本には気の毒な判定で、疑惑の残る後味の悪い結末だった。
■工藤がJミドル級奪取(8/9 秋田)
WBA世界Jミドル級タイトルマッチは挑戦者同級5位工藤政志がチャンピオン、エディ・ガソを2−1の判定で降し、タイトルを奪取した。3流王者ともいわれる変則ガソのクリンチ戦法に、工藤は苦しみながらもオーソドックスなワンツーを決めてポイントを奪った。ガソは12Rにホールディングで減点されるなど、いいところなく敗れ、4度目の防衛に失敗した。
■具志堅、ノンタイトルでKO勝ち(8/13 大宮)
WBA世界Jフライ級チャンピオン、具志堅用高は韓国同級王者、金莫童とノンタイトル10回戦を行い、6RKO勝ちを収めた。4Rから本来の調子を発揮し始めた具志堅は6R、左ストレートで金を棒立ちにさせた後、左右を連打。最後は右フックで止めを刺した。日本人世界王者がノンタイトル戦を行なったのは柴田以来4年ぶりだった。
■磯上、世界2位を破る(8/15 東京)
日本バンタム級1位、磯上秀一はOPBF王者で世界2位にランクされる金栄植とノンタイトル12回戦を行い、小差の判定勝ちを収め、8月下旬のWBCランキング10位に名を連ねた。
【9月】
■用階が畠山降す(9/28 東京)
日本ライト級王者、用階政弘と日本Jウェルター級王者、畠山昇のノンタイトル10回戦は3Rにダウンを奪った用階が後半畠山を圧倒し、判定勝ちを収めた。用階はJウェルター級で世界進出の第1歩を踏み出した。
【10月】
■具志堅、KO防衛(10/15 東京)
WBA世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン具志堅用高が挑戦者同級4鄭相一を5RKOで破り、6度目の防衛に成功した。初回からペースを握った具志堅は一方的に攻めて、4Rに連打で東洋王者からダウンを奪う。そして5R開始早々、具志堅の左がヒットすると鄭は反対側のコーナーまで吹っ飛びダウン。挑戦者はそのまま戦意を失ってKO負けした。
【11月】
■大久保、ペリコにKO負け(11/15 東京)
プロ入り4戦目で世界進出を狙った新鋭大久保克弘は元WBC王者のペリコ・フェルナンデスに8R、2度のダウンを奪われた後、レフェリー・ストップ負けを喫した。この日は元世界Jミドル級チャンピオン輪島功一の引退式も行なわれ、現役王者の工藤とのスパーも披露。スペインからはかつてグローブを交えたホセ・デュランも来日し、輪島に記念のベルトを贈った。
■セラノ、ワンサイドで丸木を降す(11/29 名古屋)
WBA世界Jライト級タイトルマッチはチャンピオン、サムエル・セラノが挑戦者同級10位、丸木孝雄に判定勝ちで7度目の防衛に成功した。セラノは長身から放つジャブ、右ストレートで挑戦者を全く寄せ付けず、5Rに右ストレートをカウンターしてダウンを奪うなど一方的に試合を進め、後半は軽く流してレベルの違いを見せつけた。
■第2回チャンピオン・カーニバル(11/25 東京)
第2回チャンピオン・カーニバルは11月25日、後楽園ホールで5階級の日本タイトルマッチが行なわれ、バンタム級で阿南弘生が新チャンピオンとなった他は4王者がKOでタイトルを防衛した。ベスト・バウト賞にはフェザー級の根本−青木戦が選ばれた。
■日本バンタム級タイトルマッチ 挑戦者2位・阿南弘生 10R判定 王者・新鬼 丈
■日本Jフェザー級タイトルマッチ 王者・笠原 優 KO4R 挑戦者6位・佐々木 滋
■日本Jライト級タイトルマッチ 王者・上原康恒 KO2R 挑戦者3位・掘長秀吉
■日本フェザー級タイトルマッチ 王者・スパイダー根本 KO8R 挑戦者4位・青木真一
■日本Jフライ級タイトルマッチ 王者・天龍数典 KO4R 挑戦者1位・清川恩弘
【12月】
■村田、OPBFタイトル奪取(12/14 東京)
東洋太平洋バンタム級タイトルマッチは挑戦者同級4位、村田英次郎がチャンピオン、金栄植に3−0の判定勝ちを収め、プロ13戦目で初のタイトルを獲得した。これで日本のOPBFタイトルは4つとなった。
■工藤、初防衛(12/13 大阪)
WBA世界Jミドル級タイトルマッチはチャンピオン工藤政志が挑戦者同級6位朱虎を2−1の判定で降し、初防衛に成功した。消極的な挑戦者に対し、工藤もカウンターを警戒して手数が少なく全く噛み合わない展開が続いた。工藤は中盤に右ストレートを決め、終盤も積極的に出て単発の挑戦者を攻勢点で上回った。
■1976年度 年間優秀選手
■最優秀選手賞 具志堅用高 ■技能賞 亀田昭雄 ■殊勲賞 工藤政志 ■敢闘賞 用階政弘 ■新鋭賞 阿南弘生、石垣仁 ■KO賞 具志堅用高 ■努力賞 五十嵐力、天龍数典 ■特別賞 辻本章次
■年間最高試合 具志堅用高−ハイメ・リオス
▼1988年のボクシング界<海外>
【1月】
■社会主義国初の世界王者誕生(1/7)
ミラノで行なわれたWBC世界Lヘビー級タイトルマッチは挑戦者同級2位、メート・パルロフがチャンピオン、ミゲル・アンヘル・クエリョに9RKO勝ちで王座に就いた。サウスポーのパルロフは長いリーチを利した右ジャブで主導権を掌握。クエリョは3R、捻挫した左足首の痛みがぶり返し、挑戦者のアウトボクシングに翻弄される。9R、パルロフの左ストレートが決まり、クエリョはカウントアウトされた。この瞬間、ユーゴスラビア及び東欧圏から初の世界王者が誕生した。
■デュラン、劇的な王座統一(1/21)
ラスベガス行なわれた世界ライト級王座統一戦は、WBA王者ロベルト・デュランがWBC王者エステバン・デ・ヘススに12RKO勝ち、ヘススのタイトルを吸収するとともに対戦成績を2勝1敗と勝ち越した。
序盤から一進一退の打ち合いとなった試合は、3Rにヘススが右のコンビネーションを決めるとデュランも右ストレートをヒット。ヘススが右ストレートを返すと両者激しい打ち合いとなり、場内は総立ちでエキサイト。
8Rあたりからデュランの攻勢が目立ってきたが、ヘススも負けずに打ち返していた。そして迎えた12Rに突如エンディングが訪れる。ヘススが右を打ち込もうとした瞬間、デュランの右ショートがカウンターとなって顎を捉え、ついにダウン。辛くも立ち上がったヘススにデュランは右ストレートから左右を乱打。ロープにもたれたヘススはズルズルと崩れ落ち、2度目のダウン。ここでヘススのセコンドが飛び込んできた為、ストップとなった。
■アルゲリョ、2階級制覇(1/28)
サンファンで行なわれたWBC世界Jライト級タイトルマッチは挑戦者前WBAフェザー級王者アレクシス・アルゲリョが同級王者アルフレド・エスカレラを13RTKOに降し、2階級制覇に成功した。
アルゲリョは2Rに左フックでダウンを奪い、さらに猛攻を仕掛けるとエスカレラは左目をカット。5Rには右まぶたと唇も切って顔面血だらけとなった王者は、意地を見せて8Rに右ストレートをカウンターしてアルゲリョをグラつかせた。その後も猛反撃を仕掛けたエスカレラだったが13R、挑戦者のジャブで右まぶたと唇の出血が激しくなり、無念のドクター・ストップ。エスカレラは12度目の防衛に失敗。
■パロミノ、逆転KO防衛(1/22)
ロスのオリンピック・オーデトリアムで行なわれたWBC世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオンのカルロス・パロミノが2位マンド・ムニスに15RTKO勝ちでタイトル初防衛に成功した。初回、ムニスの左フックがアゴを捉え王者がダウン。4回までは挑戦者のペースだった。5回から反撃に出たパロミノは最終回、右強打を浴びせてダウンを奪い返した。これは主審のミスでカウントは取られなかったが、すぐに王者の左右コンビネーションを直撃されてダウン。立ち上がったもののトーマス主審はためらわず試合を止めた。
■デュラン、10連続KO防衛(1/29)
米フロリダ州マイアミビーチで行なわれたWBA世界ライト級タイトルマッチはチャンピオン、ロベルト・デュランが挑戦者同級4位、ビロマール・フェルナンデスを13回KOに降し、10度目の防衛(全KO)に成功した。試合の殆どはデュランが左右の強打で追いかけ回し、挑戦者は足を使って必死に逃れるというパターンが続いた。挑戦者を一方的に打ち続けたデュランは、13Rに左右のコンビネーション・ブローをボディに叩き込むと挑戦者はキャンバスに崩れ落ち、戦意を失って10カウントを聞いた。
【2月】
■カリ−、雪辱ならず(2/3)
ニューヨークのMSGで行なわれたニューヨーク州公認世界Jウェルター級チャンピオン、ウィルフレド・ベニテスVSWBC世界Jウェルター級2位、ブルース・カリー(日本名クォーリー・フジ)の10回戦はベニテスが2−0の判定勝ちを収めた。両者は昨年11月の対戦でベニテスが3度のダウンを喫しながらも辛勝しているが、判定が議論を呼んでこの夜の再戦となったもの。
■パロミノ、反町をKO(2/11)
ラスベガスで行なわれたWBC世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、カルロス・パロミノが挑戦者同級7位、龍反町に7RKO勝ちで5度目の防衛に成功した。反町は序盤に勝負を仕掛けたが、4Rにパロミノの左フックで棒立ちとなり、今度は右をストマックに受けてロープに詰まる。反町も右をカウンターするがパロミノの攻撃にロープを背負う。5、6Rと一方的に打ち込まれた反町は7R,、強烈な左フックをカウンターされ、カウントアウトされた。
■BIG UPSET!アリ、敗れる(2/15)
ラスベガスで行なわれた世界ヘビー級タイトルマッチは挑戦者同級9位、レオン・スピンクスがチャンピオン、モハメド・アリを2−0の判定で降し、王座に就いた。
モントリオール五輪Lヘビー級金メダリストのスピンクスはプロ8戦目(7勝5KO1分)で、7−1のカケ率をひっくり返す歴史的な番狂わせを演じた。挑戦者の先制攻撃にアリはロープを背負い、いつものロープ・ア・ドープで守り一方となる。8R辺りから反撃に移ったアリはワンツー、左フックを決めてポイントを奪回。しかし、若いスピンクスのスピードは衰えず終盤の3Rは、疲れの見えるアリを再三棒立ちにさせるなど決定的なポイントを奪った。
■ロペス、コティを返り討ち(2/15)
アリースピンクス戦と同じリングで行なわれたWBC世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ダニー・ロペスが前王者デビッド・コティに6RTKO勝ちで3度目のタイトル防衛に成功した。3Rまでは一進一退の激しい攻防となったが得意の打ち合いでペースを掴んだロペスは6R`、右を決めてダウンを奪う。コティは辛うじて立ち上がったもののロペスの連打を浴びてストップされた。
■セラノ、5度目の防衛(2/18)
プエルトリコのサンフアンで行なわれたWBA世界Jライト級タイトルマッチはチャンピオン、サムエル・セラノが挑戦者同級8位、マリオ・マルチネスに判定勝ちで5度目の防衛に成功した。挑戦者のマルチネスは当初予定されていた南アのEカガシにビザが降りず急遽選ばれたピンチヒッター。試合は予想通り、ほぼ全般を通してセラノが支配するワンサイドだった。
■エスタバ、ついに王座転落!(2/19)
ベネズエラのカラカスで行なわれたWBC世界Jフライ級タイトルマッチは同級9位フレディ・カスティーヨがチャンピオン、ルイス・エスタバを14RKOで破る番狂わせで王座に就いた。11Rまで老獪な試合運びで試合をリードしたエスタバだったが、12Rにサウスポーの挑戦者の右でダウン。14Rには左フックでロープ外に飛び出す痛烈なダウンを喫するが、レフェリーが助け起こすというルール違反で試合が再開。カスティーヨは連打で再びエスタバからダウンを奪うと、今度は立てなかった。エスタバは12度目の防衛に失敗、2年5ヶ月の長期政権にピリオドを打った。
■サラテ、6連続KO防衛(2/25)
ロスのイングルウッドで行なわれたWBC世界バンタム級タイトルマッチはチャンピオン、カルロス・サラテが挑戦者同級2位、アルバート・ダビラに8RKO勝ちで6度目の防衛に成功した。地元の挑戦者は果敢なストレート攻撃で序盤にポイントを上げたが、5Rからサラテが反撃、ダビラは右まぶたをカットした。サラテは執拗なボディ攻撃でガードを落とさせ、顔面を狙い打ち。8R、右ストレートから返しの左が決まり、ダビラがダウン。立ち上がったものの右まぶたの傷が深くなっていた為ストップされた。
【3月】
■クエバス、5連続KO防衛(3/4)
オリンピック・オーデトリアムで行なわれたWBA世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、ホセ・ピピノ・クエバスが挑戦者同級5位、ハロルド・ウェストンに9R終了KO勝ちを収め5度目の防衛に成功した。クエバスは初回からKOを狙い、ほぼ一方的に挑戦者を責め続けた。タフな挑戦者は1度も倒れずにクエバス・ファンを呆れさす粘りを見せたが9R終了後、顎の骨折の為ストップされた。ウェストンはただちに病院へ運ばれたが、クエバスの強打で顎を割ったのは前王者のエスパーダに続いて2人目。
■ロッキー、オベドをKO(3/11)
メルボルンで行なわれたWBC世界Jミドル級タイトルマッチはチャンピオン、ロッキー・マッチョーリが挑戦者同級元王者エリシャ・オベドに7RKO勝ちで初防衛に成功した。イタリア生れのオーストラリア人で、現在はイタリアのミラノ在住のマッチョーリはオーストラリアとイタリア2ヶ国の国旗で登場。試合はボディブローでペースを握ったマッチョーリが、7Rに強烈な右クロスを打ち込み、オベドに初のテンカウントを聞かせた。
■WBC、ノートンを王者に認定(3/17)
3月17日、メキシコ市のWBC本部は「スピンクスの世界ヘビー級のタイトルを剥奪し、これをケン・ノートンに与える」と重大発表を行なった。これはスピンクスがWBCの指名するノートンとの試合を避け、9月にアリとリターンマッチを行なうことが決定した為取られた処置。
■パロミノ、KO防衛(3/18)
ラスベガスで行なわれたWBC世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、カルロス・パロミノが挑戦者同級7位、ミモウン・モハターに9RKO勝ちで6度目の防衛に成功した。モハターの先制攻撃に1、2Rは慎重だったパロミノは3Rにボディ攻撃でペースを握ると、4Rには左フックのカウンターでダウンを奪う。9R、疲れの見える挑戦者にパロミノは集注打を浴びせ、最後は左フックで止めを刺した。パロミノは僅か1ヶ月前に同じリングで反町を一蹴したばかりだった。
■ルハン、初防衛(3/18)
テキサスで行なわれたWBA世界バンタム級タイトルマッチはチャンピオン、ホルヘ・ルハンが挑戦者同級1位、ロベルト“キッド”ルバルディーノに11RTKO勝ちを収め、初防衛に成功した。挑戦者は初回に軽いダウンを奪うなど、先手を取ったが王者も4Rから反撃。後半、疲労が見え始めた挑戦者にルハンは連打でロープに釘付けにすると左フックで試合を決めた。
【4月】
■カリーが殊勲のKO勝ち(4/7)
ロスのオリンピック・オーデトリアムで行なわれた世界WBCJウェルター級2位ブルース・カリー(クォーリー・フジ)とWBA4位モンロー・ブルックスが激突した12回戦は稀に見る激戦となり、2Rにダウンを奪ったカリーが、9Rに左のカウンターを決めてKO勝ちした。
■センサク、7度目の防衛(4/8)
バンコクで行なわれたWBC世界Jウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、センサク・ムアンスリンが挑戦者同級9位、フランシスコ・モレノに13RTKO勝ちを収め、7度目の防衛に成功した。挑戦者は減量に失敗、3度目でやっとパスしたが王者楽勝のムードがグッと高まった。スロースターターの王者は7Rを過ぎてやっとエンジンがかかり、モレノの左目を切り裂いた。13R、センサクが連打でダウンを奪うと血だらけの挑戦者にレフェリー・ストップがかかった。
■ゴメス、3連続KO防衛(4/8)
サンファンで行なわれたWBC世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ウィルフレド・ゴメスが挑戦者同級3位、ファン・アントニオ・ロペスを7RTKOで破り、3度目の防衛に成功した。1度のダウンシーンもなかったが、試合はゴメスが一方的に支配し、挑戦者は両マユから激しく出血。7R、ゴメスが左フックでロペスを棒立ちにさせ、さらに右を2発連打。挑戦者が足をふらつかせてロープにもたれかかったところでストップがかかった。
■ペドロサが新王者(4/15)
パナマ市で行なわれたWBA世界フェザー級タイトルマッチは挑戦者同級1位、エウゼビオ・ペドロサがチャンピオン、セシリオ・ラストラに13RKO勝ちで王座に就いた。一方的に試合を進めたペドロサは13Rに3度のダウンを奪い、直後に試合が止められた。(この試合はフリー・ノックダウン制だった)
■サラテ、7連続KO防衛(4/22)
サンファンで行なわれたWBC世界バンタム級タイトルマッチはチャンピオン、カルロス・サラテが地元の挑戦者、同級5位アンドレス“パピー”エルナンデスに13RTKO勝ちで7度目の防衛に成功した。5Rに8カウントのダウンを奪ったサラテはその後も左右のコンビネーション・ブローで挑戦者を攻め続け、13Rに連打でストップした。
■モンソンの後継者コーロが新王座へ(4/22)
イタリアのサンレモで行なわれた世界ミドル級タイトルマッチは挑戦者同級5位ウーゴ・パストール・コーロが不利の予想を覆して3−0の文句のない判定勝ちで、タイトルをアルゼンチンに取り戻した。宿敵モンソンの引退でやっと統一王者になったばかりのバルデスは初防衛に失敗。
■ロペス、KO防衛(4/23)
ロサンゼルスで行なわれたWBC世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ダニー・ロペスが挑戦者同級9位、ホセ・デポーラに6RKO勝ちで3度目の防衛に成功した。5Rにダウンを奪ったロペスは続く6Rにも猛攻、グロッギーになった挑戦者にコーナーからタオルが投入された。
■アルゲリョ、初防衛(4/29)
イングルウッドのフォーラムで行なわれたWBC世界Jライト級タイトルマッチはチャンピオン、アレクシス・アルゲリョが挑戦者同級4位レイ・タムに5RKO勝ちで初防衛に成功した。慎重にスタートしたアルゲリョはサウスポーのタムに左ジャブを突き刺しながら右クロスを決める。5R、アルゲリョは挑戦者をロープに釘付けにして連打をすると、挑戦者は両手を上げてギブアップしてしまった。
■セルバンテス、KO防衛(4/29)
タイのウトンタニで行なわれたWBA世界Jウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、アントニオ・セルバンテスが挑戦者同級1位、トンタ・キャットワーユパックに6RTKO勝ちを収め、2度目(通算12度目)の防衛に成功した。優勢に試合を進めたセルバンテスは6R、左ダブルから左右を決めてトンタにフル・カウントを聞かせた。
【5月】
■ボラシン、タイトル奪取(5/6)
バンコクで行なわれたWBC世界Jフライ級タイトルマッチは地元の挑戦者ネトルノイ・ソー・ボラシンが2−1のスプリット・デシジョンでチャンピオン、フレディ・カスティーヨを降し、新王座に就いた。カスティーヨは初防衛に失敗。ネトルノイは7ヶ月前エスタバに挑戦して判定負け、これが2度目の挑戦だった。
■ガリンデス、小差でロペスに連勝(5/6)
イタリアのビオレッジオで行なわれた世界Lヘビー級タイトルマッチはチャンピオン、ビクトル・ガリンデスが同級1位、アルバロ“ヤキー”ロペスに小差の判定勝ちで10度目の防衛に成功した。今回も一進一退の打ち合いとなったが、ラスト2Rを取ったガリンデスが、僅差ながらユナニマスデシジョンで勝ち、昨年9月に続いてロペスに連勝した。
■洪、王座転落(5/7)
ソウルで行なわれたWBA世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン洪秀煥が挑戦者同級1位リカルド・カルドナに12RTKOで敗れ、王座を失った。試合前から調整不足を囁かれていた洪は、4Rにダウンを奪われるなど一方的に打ち込まれ戦意を喪失。12R、カルドナの右を顎に受けた洪はロープにもたれたまま棄権した。
■マッチョーリ、デュランをKO(5/14)
イタリアのペスカーラで行なわれたWBC世界Jミドル級タイトルマッチはチャンピオン、ロッキー・マッチョーリが挑戦者元WBA王者のホセ・ルイス・デュランに5RKO勝ちで2度目の防衛に成功した。マッチョーリは2Rに1度、4Rには2度のダウンを奪い、5R、左ボディ・フックから右クロスでデュランに10カウントを聞かせた。
■クエバス、元王者を一蹴(5/20)
イングルウッドのフォーラムで行なわれたWBA世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、ホセ・ピピノ・クエバスが35歳の元王者(同級8位)ビリー・バッカスに1R終了KO勝ちを収め、6度目の防衛に成功した。開始早々、クエバスの強打が火を吹き、バッカスの右目が腫れ上がる。クエバスはレフト・アッパーで8カウントのダウンを奪い、1R終了後、挑戦者の右目が完全にふさがってしまい、ドクター・ストップされた。
■パロミノ、バッカスを返り討ち(5/27)
イングルウッドのフォーラムで行なわれたWBC世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、カルロス・パロミノが挑戦者同級5位、アーマンド・ムニスに判定勝ちで7度目の防衛に成功した。10ヶ月前の両者の対決はダウン応酬の末、最終回にパロミノがTKO勝ち。カリフォルニアの「年間最高試合」に選ばれる激戦だったが、今回はそれほどドラマチックな場面もなく、パロミノが3−0の文句のない判定で勝ちを収めた。
【6月】
■ゴメス、KO防衛(6/2)
タイのコラート市で行なわれたWBC世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ウィルフレド・ゴメスが挑戦者同級2位、サカド・ポーンタビーを3RTKOで破り、4度目の防衛に成功した。ゴメスはこの試合が3戦目というサカドに格の違いを見せ、3Rに右アッパーで挑戦者を倒すと、すかさずレフェリーがストップした。この試合はTV中継がなかった為、2万人のファンが詰めかけて観客席が重みで崩れ落ちるという事故があり、死者10人前後、300人以上が負傷する大惨事となった。
■アルゲリョ、電撃KO防衛(6/3)
サンファンで行なわれたWBC世界Jライト級タイトルマッチはチャンピオン、アレクシス・アルゲリョが挑戦者同級3位、ディエゴ・アルカラを1RKOで破り、2度目の防衛に成功した。試合開始1分過ぎ、左フックで挑戦者をグラリとさせたアルゲリョは連打でロープに吹っ飛ばし、一気に勝負をつけてしまった。白目をむいて倒れたアルカラはカウントアウト後も暫く意識を失ったままだった。
■ノートン、ホームズに敗れる(6/9)
ラスベガスで行なわれたWBC世界ヘビー級タイトルマッチは挑戦者同級2位、ラリー・ホームズがチャンピオンのケン・ノートンを2−1の判定に降し、王座に就いた。
終始アグレッシブに出るノートンに対し、ホームズは左ジャブを頻繁に飛ばして対抗。中盤からペースを握ったノートンは10、11Rとホームズにロープを背負わせ連打。ホームズも13Rに右ストレートからの連打でノートンをグロッギーにさせた。最終Rは両者気力を振り絞っての激しい打ち合いとなり、最後はホームズが打ち勝ちノートンをダウン寸前に追い込んだ。判定は微妙だったが、2人が143−142でホームズ、1人は逆に143−142でノートンだった。
■サラテ、8連続KO防衛(6/9)
ノートンVSホームズと同じプログラムで行なわれたWBC世界バンタム級タイトルマッチはチャンピオン、カルロス・サラテが挑戦者同級5位、エミリオ・エルナンデスに4RKO勝ちで8度目の防衛に成功した。2Rに8カウントのダウンを奪ったサラテは4R、左フックからワンツーを直撃して挑戦者にフルカウントを聞かせた。
■コンテ、王座奪回ならず(6/17)
ベオグラードで行なわれたWBC世界Lヘビー級タイトルマッチはチャンピオン、メート・パルロフが元王者で同級1位、ジョン・コンテに僅差の判定勝ちで初防衛に成功した。パルロフのサウスポーから放つ右ジャブと左フックに対し、コンテはボディを中心に接近戦を挑む好ファイトとなったが、試合は2−1の判定で王者に挙がった。
【7月】
■ジェシー、ロペスに敗る(7/1)
WBA世界Lヘビー級5位、アルバロ“ヤキー”ロペスVS同級7位、ジェシー・バーネットの15回戦はカリフォルニア州ストックトンで行なわれ、地元のロペスが判定勝ち。ロペスは米国ならびにカリフォルニア州タイトルを獲得した。
■セラノ、呉をKO(7/9)
プエルトリコのサンフアンで行なわれたWBA世界Jライト級タイトルマッチはチャンピオン、サムエル・セラノが挑戦者同級1位、呉英鍋9RKO勝ちで6度目の防衛に成功した。セラノはアウトボクシングで挑戦者を翻弄、9Rに2度のダウンを奪ってKO勝ち。呉は初のKO負けを喫した。
■ペドロサ、TKOで初防衛(7/11)
パナマで行なわれたWBA世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、エウセビオ・ペドロサが挑戦者同級6位エルネスト・エレラに12RTKO勝ちで初防衛に成功した。試合はペドロサの一方的なペースで進み、4Rにダウンを奪った後、12Rに戦意をなくしたエレラに連打を浴びせレフェリーストップ。ペドロサは勝利を収めたものの、道化師のようにふざけるなどピリッとしたところがない凡戦だった。
■アルゲリョ、敗れる(7/26)
WBC世界Jライト級チャンピオン、アレクシス・アルゲリョはニューヨークのMSGで元ライト級コンテンダー、ビロマール・フェルナンデスとノンタイトル10回戦を行い、2−0の意外な判定負けを喫した。フェルナンデスはやや変則的な細かい動きと徹底したヒット・エンド・ラン戦法でアルゲリョの強打を不発に終わらせた。アルゲリョはこれがライト級転向をかけた第1戦だった。
■ネトルノイ、痛烈KOで雪辱(7/29)
カラカスで行なわれたWBC世界Jフライ級タイトルマッチはチャンピオン、ネトルノイ・ソー・ボラシンが挑戦者で元王者のルイス“ルムンバ”エスタバに5RKO勝ちで初防衛に成功した。両者は昨年10月に対戦し、当時王者のエスタバが判定勝ちしている。しかし、19歳のネトルノイに対しエスタバは年齢不詳で40歳を越すとも言われ、両者の勢いの差が出た試合だった。2Rに1度、4Rには3度のダウンを奪ったネトルノイは5R、エスタバをロープに釘付けにして連打。挑戦者は防戦一方で立っているのがやっとの状態となり、セコンドからタオルが投入された。
【8月】
■ホープ・ガニガン、KO負け(8/1)
25連勝(23KO)と破竹の勢いでセンセーションを巻き起こしていた世界ライト級1位、アンディ“ミゾオ”ガニガンが無名のジョニーリラ(18勝不敗1分)にKO負け、病院にかつぎ込まれるという大番狂わせが起きた。ガニガンは初回にダウンを奪ったが、5R逆に痛烈なダウンを喫し、次の6RにKOされた。
■コーロ、難敵ハリスを降す(8/5)
ブエノスアイレスで行なわれた世界ミドル級タイトルマッチはチャンピオン、ウーゴ・パストール・コーロが挑戦者同級1位ロニー・ハリスに小差の判定勝ちで初防衛に成功した。挑戦者のハリスはメキシコ五輪ライト級金メダリストでプロ27戦不敗の強豪。試合はハデな打ち合いのかわりに微妙な駆け引きの応酬に終始する技術戦となり、終盤にハッキリしたポイントを上げた王者が小差でサウスポーの挑戦者を退けた。
■ゴンザレス、4年ぶりの王座復帰(8/12)
ベネズエラのマラカイで行なわれたWBA世界フライ級タイトルマッチは挑戦者で元WBC王者のベツリオ・ゴンザレスがチャンピオン、グティ・エスパダスを2−0の判定で降し、4年ぶりに王座に復帰した。両者とも最高のコンディションで予想通りの激しい打ち合いとなったが、ベテラン、ゴンザレスは技巧派ぶりを如何なく発揮、王者の強打を不発に終わらせた。エスパダスは5度目の防衛に失敗。
■ハグラー、ブリスコ破る(8/24)
黒人ハードパンチャー同士の注目のミドル級10回戦は、世界8位マービン・ハグラーが世界5位で36歳のベテラン、ベニー・ブリスコに文句のない判定勝ちを収めた。
■セルバンテス、KO防衛(8/26)
南アのマバトで行なわれたWBA世界Jウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、アントニオ・セルバンテスが挑戦者同級6位、ノーマン・セガペンを9RKOに降し、3度目(通算13度目)の防衛に成功した。4Rに2度のダウンを奪ったセルバンテスは9Rにも2度倒して、南アのライト級王者をKOした。
【9月】
■カルドナ、初防衛(9/2)
コロンビアのカルタヘナで行なわれたWBAJ世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、リカルド・カルドナが挑戦者同級2位、ルーベン・バルデスに判定勝ちでタイトル初防衛に成功した。試合は、ほぼ互角の打ち合いとなったが、最終回にカルドナがダウンを奪い、これが決勝点となってユナニマス・デシジョンにつながった。
■クエバス、また挑戦者を病院送り(9/9)
サクラメントで行なわれたWBA世界ウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、ホセ・ピピノ・クエバスが挑戦者同級1位、ピート・ランザニー2RKO勝ちを収め、7度目(全KO)の防衛に成功した。2Rにクエバスは右ロングフックでダウンを奪った後、左フックのダブルでフィニッシュ。ダメージの深い敗者は病院に送り込まれ、手当てを受けた。
■ゴメス、5連続KO防衛(9/9)
サンファンで行なわれたWBC世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ウィルフレド・ゴメスが挑戦者同級7位、レオ・クルスを13R終了TKOで破り、5度目の防衛に成功した。守り第一の挑戦者のボクシングで10Rまでは、判定に持ち込まれそうな雲行きだったが、ゴメスは12Rにボディ攻撃でクルスを2度ぐらつかせる。ダメージの深い挑戦者は何とか持ちこたえたが、13R終了後に棄権した。前座のJウェルター級10回戦で、WBC世界Jウェルター級2位、ブルース・カリー(クォーリー・フジ)がプロ9戦目のドミンゴ・アヤラにKO負けを喫する波乱があった。
■レナード、強敵をストップ(9/9)
世界ウェルター級5位にランクされるモントリオール五輪金メダリストのシュガー・レイ・レナードはフロイド・メイウェザーと10回戦を行い、最終回にレフェリー・ストップ勝ち。プロ転向後、14連勝(9KO)を飾っている。
■アリ、3度目の王座(9/15)
ニューオリンズで行なわれたWBA世界ヘビー級タイトルマッチは前王者のモハメド・アリがチャンピオンのレオン・スピンクスとのリターンマッチに文句のない判定勝ちを収め、王座に返り咲いた。
36歳のアリのフットワークは最後まで衰えず、ジャブでいなし的確なワンツーを打ち込む。若い(24歳)王者もエネルギッシュに手を出し続けたが、アリにかわされ、全くつけいるスキがなかった。判定は3−0で大差がついていた。
勝利を告げられたアリは、いつもの騒々しさとうって変わって穏やかな表情を浮かべていたのが印象深い。アリはヘビー級史上初めて3度王座獲得の偉業を達成した。スピンクスは初防衛に失敗。
■ロスマンがガリンデス破る殊勲(9/15)
ニューオリンズのアリ−スピンクス戦は4つもの世界戦が一挙に行なわれ、WBA世界Lヘビー級タイトルマッチでチャンピオンビクトル・ガリンデスが同級3位、マイク・ロスマンに敗れる波乱があった。ガリンデスはウェイト調整に失敗し3度目の計量でやっとパスして試合に臨んだが、若いロスマンのスマートなアウトボクシングに苦戦。13R、ロスマンの連打でグロッギーに陥ったところでレフェリー・ストップされた。ガリンデスは3年9ヶ月に渡り10度守り抜いた王座を明け渡した。
■ロペス、逆転KO! ルハンは小差判定(9/15)
アリースピンクス戦と同じプログラムで行なわれたWBC世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ダニー・ロペスが挑戦者同級5位ファン・マルバレスに2RKO勝ちで4度目のタイトル防衛に成功した。初挑戦のアルゼンチン王者は初回に右ストレート、左フック、右ストレートの3段打ちでロペスからダウン奪った。2Rも挑戦者が攻勢に出たが、ロペスの右ショート・ストレートが見事なカウンターで炸裂。マルバレスはそのままカウントアウトされ、試合後1分以上意識を回復しなかった。
この日、初めに行なわれたWBA世界バンタム級タイトルマッチはチャンピオン、ホルヘ・ルハンが挑戦者同級5位、アルバート・ダビラに小差の判定勝ちを収め、2度目の防衛に成功した。
■金がネトルノイをKO(9/30)
ソウルで行なわれた世界Jフライ級タイトルマッチは挑戦者同級2位、金性俊がチャンピオン、ネトルノイ・ソー・ボラシンを3RKOで破り、韓国史上5人目の王者となった。ネトルノイは2度目の防衛に失敗。金は3Rに王者の連打を受けてピンチに立ったが、右アッパーでチャンスを掴み、左右のボディで逆転KO勝ち。ネトルノイはカウントアウトされた後もしばらくフロアーに横たわったままだった。
【10月】
■レナード、アマの借り返す(10/7)
ボルチモアで行なわれたWBA世界ウェルター級5位、シュガー・レイ・レナード対ランディ・シールズの10回戦はレナードが判定勝ちで、プロ入り15連勝(9KO)をマークした。両者は5年前のアマ時代に対戦し、この時はシールズが判定勝ちしている。
■ロペス、失格勝ち(10/21)
イタリアのペサロで行なわれたWBC世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ダニー・ロペスが挑戦者同級9位、フェル・クレメンテスに4R失格勝ちで5度目のタイトル防衛に成功した。試合は3Rまでほぼ互角で進み、4Rにロペスがペースを握って連打。クレメンテスが頭を下げてがむしゃらに出たところでバッティングが起こり、ロペスは右眉から激しく出血。レフェリーは試合を止めクレメンテスの失格負けを宣告した。これまで規定ラウンド以内に挑戦者を退けてきたロペスには後味の悪い結果となった。
■サモラ、サンドバルをKO(10/26)
バンタム級の好カードとして注目された前WBA世界バンタム級チャンピオン、アルフォンソ・サモラ対世界2位、アルバート“スーパーフライ”サンドバルの10回戦はロスのオリンピック・オーデトリアムで行なわれ、サモラが8RKO勝ち、ルハンに敗れて再起後2連続KOを飾った。
■クォーリー、また負ける(10/26)
世界Jウェルター級7位、ブルース・カリーはニューヨークのMSGでアドルフ・ビルエトと10回戦を行なったが判定で敗れた。カリーは先月、無名のドミンゴ・アヤラにKO負けした試合に続き2連敗。
■世界3位、69秒で眠る(10/26)
デトロイトで行なわれたウェルター級10回戦で、WBC世界ウェルター級3位にランクされるペドロ・ロハスが無名の新鋭に初回でストップされる番狂わせが起こった。殊勲のヒーローの名はトーマス・ハーンズ。20歳のハーンズはこれでデビュー以来13連続KO。ロハスは22勝(17KO)2敗となった。
■ゴメス、サラテを倒す!(10/28)
サンファンで行なわれたWBC世界Jフェザー級タイトルマッチはチャンピオン、ウィルフレド・ゴメスが挑戦者WBC世界バンタム級チャンピオン、カルロス・サラテを5RKOで破り、6度目の防衛に成功した。
サラテには試合前からクーヨ・エルナンデス・マネージャーとの不和説や「練習に身を入れていない」との噂も伝えられていた。それを裏付けるかのようにサラテはウェイト調整に失敗、3回目の計量でやっとパスした。最初の2ラウンドはいくらかそのパワーと技術を見せたサラテだが、3Rにはゴメスのシャープな攻撃が目立ち始めた。そして、4Rにゴメスは強烈な右ストレートで8カウントのダウンを奪い、さらに終了間際にも倒したが、これはゴング後のパンチと判断された。5R始め、ゴメスは猛攻を仕掛け最後は左フックでサラテを沈めた。
ゴメスは23連続KO無敗(1分)。不敗神話が崩壊したサラテはプロ、アマを通じ初黒星で55勝(54KO)1敗となった。
【11月】
■ゴンザレス、初防衛(11/4)
ベネズエラのマラカイで行なわれたWBA世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン、ベツリオ・ゴンザレスがチリの強豪(同級2位)マルチン・バルガスから11Rに1度、12Rに2度のダウン奪いKO勝ち、初防衛に成功した。
■ホームズ、ワンパンチKO(11/10)
ラスベガスで行なわれたWBC世界ヘビー級タイトルマッチはチャンピオン、ラリー・ホームズが同級4位で欧州王者のアルフレド・エバンヘリスタに7R`KO勝ちで初防衛に成功した。ワンサイドで試合を進めたホームズは7R、強烈な右ショートフック決めてエバンヘリスタをノックアウトした。
■アルゲリョ、大差の判定勝ち(11/10)
ホームズ−エバンヘリスタと同じプログラムで行なわれたWBC世界Jライト級タイトルマッチはチャンピオン、アレクシス・アルゲリョが挑戦者同級6位、アーツロ・レオンを大差の判定で破り、3度目の防衛に成功した。スタートから攻勢に立ったアルゲリョは6Rに左フックでダウンを奪い、途中ペースダウンしたものの13Rには右でレオンのヒザをガクッとさせるなど終始挑戦者を圧倒した。
■コーロ、バルデスを返り討ち(11/11)
ブエノスアイレスで行なわれた世界ミドル級タイトルマッチはチャンピオン、ウーゴ・パストール・コーロが前王者ロドリゴ・バルデスを文句のない判定で返り討ち、2度目の防衛に成功した。この試合はWBCの「南アフリカ人の審判起用は認めない」との警告を無視して強行した為、WBAのみの公認となった。
■鄭の判定負けに大荒れ(11/12)
ソウルで行なわれたWBAJ世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、リカルド・カルドナが挑戦者同級4位、鄭巡鉉を2−1の判定で降し、2度目の防衛に成功した。インファイトを挑む挑戦者に対してカルドナはジャブでアウトボクシングを展開。15Rを通じてダウンシーンはおろか、ひとつもヤマ場のない試合は微妙な判定となった。スプリット・デシジョンで王者の勝利が告げられると判定に不服のファンが大騒ぎ、会場は大混乱となった。
■カント、13度目の防衛(11/20)
ヒューストンで行なわれたWBC世界フライ級タイトルマッチはチャンピオン、ミゲール・カントが挑戦者同級5位、タコムロン・ビボンチャイに判定勝ちで13度目の防衛に成功した。カントはバッティングで左耳の後ろをカット、激しい出血に悩まされたが、前半のリードが大きくモノをいった。
■ペドロサ、判定で防衛(11/27)
サンファンで行なわれたWBA世界フェザー級タイトルマッチはチャンピオン、エウセビオ・ペドロサが地元の挑戦者で同級7位エンリケ・ソリスに判定勝ちで2度目の防衛に成功した。ペドロサは中盤からソリスのボディ攻撃に苦戦したが、序盤のリードがモノをいって3−0の判定に持ち込んだ。
【12月】
■ジョンソンが新王者に(12/2)
シシリー島のマルサッラで行なわれたWBC世界Lヘビー級タイトルマッチは強打の挑戦者(同級7位)マービン・ジョンソンがチャンピオン、メート・パルロフを10Rにストップして新王座に就いた。共産圏の産んだ王者として話題をまいたパルロフは2度目の防衛に失敗。
■ロスマン、初防衛(12/5)
フィラデルフィアで行なわれたWBA世界Lヘビー級タイトルマッチはチャンピオン、マイク・ロスマンが挑戦者同級8位、アルド・トラベルサロ6RTKO勝ちで初防衛に成功した。力の差は歴然で、ロスマンは6Rに右マユをカットした挑戦者に連打を浴びせてレフェリー・ストップ。
■デュラン、ブルックスをKO(12/8)
ニューヨークのMSGで行なわれたノンタイトル10回戦は上位クラスへの進出を計画している世界ライト級チャンピオン、ロベルト・デュランが世界Jウェルター級8位、モンロー・ブルックスに8R勝ち。デュランはこの日、ライト級リミットを12ポンド上回る147ポンドでリングに上がっている。
■センサク、KOで王座転落(12/30)
ソウルで行なわれたWBC世界Jウェルター級タイトルマッチはチャンピオン、センサク・ムアンスリンが挑戦者同級8位、金相賢に13RKOで敗れ、王座を失った。サウスポー同士の対戦。センサクは視力の衰え、減量苦など体調は不十分で、若い(23歳)金の攻勢をもてあまし、13Rに金の右から左ストレートをアゴに受けてカウントアウトされた。センサクはMベラスケスから奪い返したタイトルの8度目の防衛に失敗した。
<年代別>
■1970年 ■1971年 ■1972年 ■1973年 ■1974年 ■1975年 ■1976年
■1977年 ■1978年 ■1979年
<階級別>
■フライ級 ■バンタム級 ■フェザー級 ■ライト級 ■ウェルター級 ■ミドル級
■Lヘビー級 ■ヘビー級
■70年代の名勝負 ■70年代「リング」誌最優秀ボクサー ■トップページ
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